個人事業税はいくらから?290万円の控除・税率5%の計算例と、かからない業種

個人事業税の計算 開業・確定申告・税金

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開業2年目の夏、身に覚えのない「個人事業税」の納税通知書が届いて驚く人は少なくありません。個人事業税は、確定申告の内容をもとに都道府県が計算して通知してくる税金です。いくらからかかるのか、自分の業種が対象かを確認しておきましょう。

結論

  • 対象は法律で決められた70の業種(法定業種)
  • 所得から事業主控除290万円を引いた額に、税率(多くは5%)をかける
  • 青色申告特別控除は使えない(65万円控除前の所得で計算)
  • 確定申告をしていれば別の申告は不要。納付は原則8月と11月

計算式と計算例

(事業所得 + 青色申告特別控除額 − 各種控除 − 事業主控除290万円)× 税率 = 個人事業税

確定申告の事業所得(65万円控除後) 個人事業税(税率5%)
200万円 (200+65−290)<0 → 0円
300万円 (300+65−290)×5% = 3万7,500円
500万円 (500+65−290)×5% = 13万7,500円
800万円 (800+65−290)×5% = 28万7,500円

※青色申告特別控除65万円を受けている場合の例。損失の繰越控除など他の控除がある場合や、年の途中で開業した場合(事業主控除が月割り)は金額が変わります。

税率と主な業種

区分 税率 主な業種
第1種(37業種) 5% 物品販売業、飲食店業、不動産貸付業、製造業、運送業、請負業、広告業、印刷業 など
第2種(3業種) 4% 畜産業、水産業、薪炭製造業
第3種(30業種) 5% 医業、弁護士業、税理士業、デザイン業、コンサルタント業、理容業、美容業 など
第3種の一部 3% あんま・マッサージ・指圧・はり・きゅう・柔道整復 など

出典:東京都主税局「個人事業税」。他の道府県も法定業種・税率の基本は同じですが、詳細は事務所がある都道府県の税事務所で確認してください。

かからない業種はある?

法定業種に当たらない事業には個人事業税はかかりません。たとえば文筆業(作家・ライター)などは法定業種に含まれていないとされることが多い一方、同じ「ライター」でも実態が広告業や請負業と判断されれば課税されます。判断は都道府県が仕事の実態を見て行うため、確定申告書の「事業税に関する事項」欄の業種は実態どおりに書き、迷ったら税事務所に確認しましょう。

申告と納付のスケジュール

  • 申告:所得税の確定申告(または住民税の申告)をしていれば、個人事業税の申告は不要
  • 通知:8月ごろに納税通知書が届く
  • 納付:原則8月末と11月末の2回(東京都の場合)
  • 廃業した年:廃業の日から1か月以内に別途申告が必要

個人事業税は経費になる

個人事業税は、納付した年の経費(租税公課)にできます。前年分の所得に対してかかる税金ですが、経費にするのは実際に払った年です。所得税や住民税は経費にならないので、区別しておきましょう。

  • 仕訳例:租税公課 37,500/普通預金 37,500

よくある質問

Q. 副業でもかかりますか?

事業所得として申告していて、業種が法定業種に当たり、所得が290万円を超えればかかります。雑所得として申告している副業には、通常かかりません。

Q. 事業専従者給与はどう扱われますか?

青色事業専従者給与は、個人事業税の計算でも原則として差し引かれます。白色の事業専従者控除は、個人事業税独自の計算になります。

Q. 法人化したらどうなりますか?

法人には法人事業税がかかり、290万円の事業主控除はありません。所得が大きくなったときの法人化の判断材料の一つになります。

まとめ

個人事業税は、法定業種で、65万円控除前の所得が290万円を超えるとかかり、税率は多くの業種で5%です。8月に通知が届き、払った年の経費(租税公課)にできます。

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関連記事:青色申告の節税額 比較ツール/税理士報酬は経費になる?/経費と所得控除の違い/青色事業専従者給与

参考(2026年11月確認):東京都主税局「個人事業税」。個別の判断は都道府県税事務所・税理士にご確認ください。

この記事を書いた人

サク(サクヨミ.com運営者)

日商簿記の知識をもとに個人・法人の財務分析に携わり、メーカー・広告代理店・住宅・医療機器など複数の業界でビジネス経験を積む。個人事業主・フリーランスの「お金と手続き」を、公式情報にもとづいてわかりやすく解説しています。

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